2026年5月27日に全国発売予定のデロンギ デディカ デュオ EC890J。
これまでデディカ アルテ EC885Jを検討していた方にとっては、新モデルの登場で「自分にはどちらが合うのか」と迷う場面も出てきそうです。
大きな違いとして挙げられるのは、水出しコーヒーに対応したコールドブリュー機能の有無と、操作パネルの設計。とはいえ、その差がどれくらい使い心地に影響するかは、普段どんなコーヒーを楽しみたいか、どんな操作感を重視するかによって変わってきます。
この記事では、デディカ デュオ EC890Jと従来モデルのデディカ アルテ EC885Jを、コールドブリュー機能と操作性の違いを中心に、実際の使い方をイメージしながら分かりやすく整理していきます。
まずは「どんなコーヒーが楽しめるか」で比べる(EC890J/EC885J)

まず気になるのは、「自分が飲みたい一杯が、このマシンで作れるかどうか」です。
朝はすっきりした水出しコーヒーを楽しみたいのか、それともいつものエスプレッソや2杯抽出をメインに使うのか。モデルによってはコールドブリューに対応していたり、抽出量を細かく選べたりと違いがありますが、大切なのはその機能が自分の飲み方にフィットするかどうかです。
ここでは、水出し対応の有無や抽出量の違いを手がかりに、「どんなシーンで使いたいか」をイメージしながら比べていきます。
自宅で水出しも楽しみたい場合のEC890J(コールド エクストラクション テクノロジー)
EC890Jの大きな特徴は、自宅でコールドブリュー(水出しコーヒー)まで楽しめることです。
暑い季節にすっきりした一杯を飲みたい、カフェのようなアイスコーヒーを手軽に作りたい、という人にとっては、この機能があるかどうかは意外と大きな違いになります。
搭載されているのは、デロンギ独自の「コールド エクストラクション テクノロジー」。ポンプで水を少しずつ送り出し、一滴ずつ抽出する仕組みで、抽出時間は約5分。
あらかじめ長時間仕込むタイプの水出しとは違い、「今飲みたい」と思ったタイミングで作れるのが魅力です。専用のコールドブリュー用ホルダーも付属しているため、特別な準備をしなくてもメニューに取り入れられます。
一方のEC885Jは、コールドブリューには対応していません。
その分、エスプレッソを中心にシンプルに使いたい人には十分な仕様です。家で水出しコーヒーまで楽しみたいか、それともエスプレッソ系をメインにするか。この違いが、EC890JとEC885Jを選ぶうえでの分かれ目になりそうです。
いつもの一杯から2杯抽出まで|抽出量の違い(エスプレッソ・2杯抽出・コールドブリュー)
EC890Jは、エスプレッソの標準抽出量が35ml(1杯分)、2xエスプレッソが70ml(2杯分)に設定されています。
ひとりでゆっくり1杯を楽しむときも、来客時に2杯分をまとめて淹れたいときも、ボタンひとつで選べるイメージです。
さらに、コールドブリューは150mlが標準抽出量。エスプレッソよりもしっかり量があるので、氷を入れたグラスでごくごく楽しみたい場面にも向いています。
「小さなカップで濃い一杯」なのか、「グラスでたっぷり」なのか、自分の飲み方を思い浮かべると違いが見えてきます。
一方のEC885Jは、1杯抽出が約30ml、2杯抽出が約60mlの初期設定。
エスプレッソを1人分、あるいは2人分用意するという王道の使い方に合った構成です。
コールドブリューには対応していないため、抽出量の選択肢はエスプレッソ系に絞られます。
普段どのくらいの量を淹れることが多いのか、アイスコーヒーまでメニューに入れたいのか。そうした日常のシーンを基準に考えると、この抽出量の違いは意外と判断しやすくなります。
最大15気圧ポンプや抽出温度設定など共通する抽出仕様
EC890JとEC885Jは、抽出の“土台”となる部分は共通しています。
どちらも最大15気圧ポンプを搭載し、実際の抽出は9気圧で行う構造。
エスプレッソに必要とされる圧力条件は同じ前提で設計されているため、「味のベースが大きく変わる」というタイプの差ではありません。
抽出温度も、両モデルとも3段階から選択可能。その日の豆や好みに合わせて微調整できる幅は共通しています。
さらに、加熱方式にはどちらもステンレス製のサーモブロックボイラーを採用。立ち上がりの早さや日常使いの安定感という意味でも、基本性能は同じラインにあります。
前の段落で触れた抽出量の違いは「どのくらい淹れられるか」という話でしたが、ここで押さえておきたいのは「どういう条件で淹れるか」という部分。
楽しめるメニューや量に違いはあっても、エスプレッソそのものの抽出環境は共通しているため、味の基礎体力という点ではどちらを選んでも大きな不安はないと言えそうです。
毎日使う操作性の違いは?(EC890J/EC885J)
エスプレッソメーカーは毎日のように触れるものだからこそ、抽出性能だけでなく「操作のしやすさ」も意外と大切です。
朝の忙しい時間に迷わず使えるか、家族が触っても直感的に分かるか――そんな視点で見てみると、印象は少し変わってきます。
ここでは、ボタン配置や表示の違いを通して、どちらが自分の使い方に合いそうかをイメージしながら整理していきます。
3つの物理ボタンを備えたEC885J
EC885Jは、本体上部に3つの物理ボタンを備えたシンプルな操作パネルです。
「1杯抽出」「2杯抽出」「スチーム」の3種類に分かれていて、やりたいことに対応するボタンをそのまま押すだけ。
余計な操作を考えなくていいので、機械が苦手な人でも迷いにくい構成です。
エスプレッソを淹れるのか、ミルク用にスチームへ切り替えるのかがはっきり分かれているため、毎日の流れが自然と身につきやすいのもポイント。
メニューを選ぶというより、「このボタンはこの役割」と決まっている感覚に近いかもしれません。
また、石灰の除去が必要になるとオレンジ色に点灯するランプも搭載。お手入れのタイミングが視覚的に分かるので、うっかり忘れを防ぎやすい設計です。
EC885Jはとにかく分かりやすさ重視のスタイル。
タッチアイコン式のEC890Jと比べると、「物理ボタンで直感的に操作したい人」にしっくりくるタイプと言えそうです。
カラータッチアイコンを採用したEC890J
EC890Jは、操作パネルにカラータッチアイコンを採用しています。
「コールドブリュー」「スチーム」「エスプレッソ」「2xエスプレッソ」といったメニューがアイコンで並んでいるので、作りたい一杯を見た目で選べるのが特徴です。
ボタンを押すというより、スマートフォンのようにタッチして選ぶ感覚に近い操作性。はじめて触る人でも「どれを作るか」が直感的に分かりやすい構成です。
さらに、「エスプレッソ」「2xエスプレッソ」「コールドブリュー」の各アイコンを10秒以上長押しすると、抽出量のプログラミング(定量設定)が可能。
自分好みの量に調整しておけば、次回からはワンタッチでいつもの一杯を再現できます。スタンバイモード時にいずれかのアイコンを押せば操作が始まるため、流れもスムーズです。
物理ボタンで役割が固定されたEC885Jに対し、EC890Jは“表示されたメニューから選ぶ”スタイル。メニューの分かりやすさや見た目のスマートさを重視するなら、この操作感は魅力に感じられるはずです。
除石灰ランプ表示の違いと通知方法
EC885Jでは、石灰の除去が必要なタイミングになると、スチームボタン内のランプがオレンジ色に点灯します。
普段から使っているボタンの中で知らせてくれるため、「あれ、光っているな」と気づきやすい仕組みです。
操作と通知が同じ場所にまとまっている、という感覚に近いかもしれません。
一方のEC890Jは、「除石灰インジケーターランプ(B5)」が点灯してお知らせします。
こちらは各メニューアイコンとは別に配置された専用ランプで、表示が独立しているのが特徴です。
操作アイコンと切り分けられているぶん、通知として分かりやすい構成になっています。
どちらのモデルも、水硬度設定に基づいて一定の運転期間に達すると通知が出る仕組みは共通です。違いは“どこで知らせてくれるか”。
普段よく触れるボタン内で気づきたいか、専用のインジケーターで確認したいか。細かな点ですが、日常の使い心地を左右するポイントになりそうです。
カフェラテやカプチーノを楽しむなら(EC890J/EC885J)
エスプレッソに加えてカフェラテやカプチーノも楽しみたいなら、ミルクの泡立てやスチームまわりの使い勝手も気になるところです。
ふわっと軽いフォームを作りたいのか、手早く安定した泡ができれば十分なのかによって、重視したいポイントは変わってきます。
EC890JとEC885Jでは、ミルク機能やスチーム管の構造に違いがあります。ここでは、それぞれがどんな人に向いていそうかをイメージしながら、泡立ての仕組みや扱いやすさの違いを見ていきます。
ミルクの泡の質感を細かく調整できるEC890JのMy LatteArt機能
EC890Jには、ミルク機能として「My LatteArt(マイラテアート)」が搭載されています。
スチームを手動でコントロールしながら、空気の入る量を細かく調整できるのが特徴です。
ミルクにどれくらい空気を含ませるかを自分で決められるため、ふわっと軽めのフォームにしたり、よりなめらかでクリーミーな質感を目指したりと、仕上がりを好みに寄せていくことができます。
ラテアートに挑戦してみたい人や、泡の質感にこだわりたい人にとっては、この「調整できる感覚」が楽しさにつながります。
あらかじめ決まった仕上がりに近づけるというよりも、スチームの当て方や空気量を見ながら、自分で作り上げていくスタイル。
ミルクメニューを“淹れる”というより“仕上げる”感覚を楽しみたいかどうかが、選ぶときのひとつのポイントになります。
EC885Jのミルクフロッサーとの違いは、この調整の自由度と、どこまで自分で関わりたいかという部分。ミルクメニューをどう楽しみたいかで、向き・不向きが分かれてきそうです。
きめ細かいミルクの泡を作るEC885Jのミルクフロッサー
EC885Jは「ミルクフロッサー」と呼ばれるスチーム式のミルク機能を採用しています。
きめの細かいなめらかなフォームミルクを作ることができ、カフェラテやカプチーノを自宅で楽しみたい人には十分な仕様です。
使い方は、スチームボタンでモードを切り替えたあと、スチームつまみを開閉して蒸気を出す流れ。ボタンとつまみを組み合わせて操作する、いわば“昔ながらのエスプレッソマシンらしい”スタイルです。
スチームの出方を自分で見ながら調整する感覚があり、ほどよく手をかけたい人にはしっくりきます。
スチーム管はステンレス製で、内部にプラスチックチューブを備えた二重構造。使用中に外側が高温になりにくい設計になっているため、扱いやすさにも配慮されています。
さらに、フロッサーからお湯を出すこともできるので、アメリカーノを作るときにも活用できます。
空気量を細かくコントロールできるEC890JのMy LatteArtとは方向性が異なり、EC885Jは「シンプルな操作で安定したフォームを作る」タイプ。
ミルクの質感をどこまで自分で追い込みたいか、それとも扱いやすさを重視するかで、選び方が見えてきます。
スチーム管の構造と仕様の違い
EC885Jのスチーム管は、ステンレス製の外装の内側にプラスチックチューブを備えた二重構造になっています。
使用中も外側が高温になりにくい仕様とされており、スチームを扱うときの安心感につながる設計です。
操作は本体側面のスチームつまみを開閉するシンプルな方法で、フロッサーからはお湯を出すこともできます。
一方のEC890Jも、本体右側面のスチームつまみ(A4)を回して操作する手動式。
スチーム管(A5)からはお湯を出すことができ、スチーム量も自分で調整できます。
ミルクの状態を見ながら蒸気の強さを変えられるため、仕上がりをコントロールしたい人には扱いやすい構成です。ただし、EC885Jのような二重構造は採用されていません。
どちらもつまみを回して使う手動式という点は同じですが、EC885Jは外装が熱くなりにくい二重構造を採用している点が特徴。
EC890Jはスチーム量を自分で細かく調整しながら使う設計です。
スチーム管の違いは、操作そのものよりも「扱いやすさを重視するか」「自分で細かく調整したいか」という考え方の違いとして見ると、選びやすくなります。
キッチンに置いたときのサイズ感・扱いやすさ(EC890J/EC885J)
毎日使うものだからこそ、キッチンに置いたときの見た目や取り回しのしやすさは意外と大切です。
スペースにすっと収まるか、圧迫感はないか、動かすときに負担にならないか――そんな感覚的な部分が、使い続ける満足度に影響してきます。
ここでは、サイズやデザインの違いを手がかりに、「実際にキッチンに置いたらどう感じるか」という視点で、設置時の扱いやすさを見ていきます。
横幅15cmのスリム設計とデザインの違い
どちらも横幅約15cmのスリム設計なので、キッチンに置いたときのスペース感はほぼ同じです。まずはサイズや見た目に関わる仕様をまとめてみます。
| 項目 | EC885J | EC890J |
|---|---|---|
| 本体サイズ | 幅150mm×奥行き330mm×高さ305mm | 幅149mm×奥行き330mm×高さ305mm |
| 公式表記 | 幅15cmのスリムデザイン | 幅15cmのスリムフォルム |
| 本体重量 | 約4kg | 4.2kg |
| カラー展開 | ベージュ/メタルシルバー/グレー | ホワイト/ブラック/メタルシルバー |
| 筐体の質感 | メタルボディ | メタリック+マットテクスチャ |
| 操作部 | 物理ボタン(3つ) | カラータッチアイコン |
| 水タンク容量 | 1.0L | 1.1L |
| タンク着脱 | 上に引き上げる方式 | 上に引き上げる方式 |
横幅は150mmと149mmで差はわずか1mm。奥行きと高さも同じなので、置き場所に困るかどうかという点では大きな違いはありません。重量も約4kgと4.2kgで、どちらも基本的には据え置き前提のモデルです。
実際に差を感じやすいのは、数字よりも見た目の印象です。
EC885Jはメタルボディで落ち着いた雰囲気があり、クラシック寄りのキッチンにもなじみやすいデザイン。
一方のEC890Jは、メタリックとマットテクスチャを組み合わせた仕上げに、カラータッチアイコンを備えたややモダンな印象です。
サイズはほぼ同じでも、「空間にどうなじませたいか」「操作部の見た目をどう感じるか」で選びやすい部分。数字だけでなく、置いたときの雰囲気を想像してみると、自分に合うほうが見えてきます。
本体重量の違い(約4kg/約4.6kg)
EC885Jの質量は約4kg、EC890Jは本体のみで4.2kgとされています。
数字だけを見ると差は0.2kgほどで、実際に持ち比べても大きな違いを感じるほどではありません。どちらもキッチンに据え置いて使う、約4kg台のモデルというイメージです。
設置時の安定感という点でも、どちらかが極端に軽い・重いということはなく、基本的には同じ感覚で扱える重さといえます。掃除の際に少し動かす程度であれば、大きな負担になるタイプではありません。
重量差そのものは小さいため、ここは決定的な選び分けポイントにはなりにくい部分です。重さで悩むというよりは、サイズ感やデザイン、操作性など、ほかの要素を優先して考えるほうが現実的といえそうです。
カップ受け設計と対応グラス高さの違い
カップ受けまわりのつくりを見ると、EC885JとEC890Jでは「どんなカップを想定しているか」の考え方に少し違いがあります。
EC885Jは、カップ受け・トレイ・ロンググラス用トレイという構成で、通常時は高さ7cm以内、ロンググラス用トレイ使用時は12cm以内と、対応できる高さが数値ではっきり示されています。
さらに、より背の高い容器を使う場合はカップ受けとトレイを取り外して使う仕様です。手持ちのカップが収まるかどうかを、事前にイメージしやすい設計といえます。
一方のEC890Jは、着脱式のカップ受けを採用し、背の高いカップやグラスを使うときはドリップトレイを外して対応します。
小さなエスプレッソカップから深さのあるカプチーノカップまで使える想定で、従来モデルよりカップトレイを大きくし、安定性を高めている点も特徴です。
どちらも段階的に高さを変えられる昇降式ではなく、パーツの着脱で対応するタイプ。
EC885Jは「7cm/12cm」と具体的な目安がある安心感、EC890Jはカップの種類に合わせて柔軟に使える設計という違いがあります。普段よく使うカップのサイズや、ロンググラスをどのくらい使うかを思い浮かべると、自分に合うほうが見えてきます。
日常使いで気になる細かな仕様(EC890J/EC885J)
サイズや操作性のように目に見えて分かる違いだけでなく、毎日使っているうちに「なんとなく差を感じる」細かな仕様もあります。
最初は気にしなくても、使い続ける中でじわっと効いてくる部分です。
ここでは、カタログでは目立ちにくいものの、日常使いを想像すると意外と判断材料になるポイントを見ていきます。
オートオフ設定時間の違い
EC885JとEC890Jはいずれもオートオフ機能を搭載しており、一定時間操作がないと自動で電源が切れる仕様です。
切り忘れが心配な人にとっては、どちらも安心できるポイントです。
違いが出るのは、その時間設定の選択肢。
EC885Jは9分・30分・3時間の3段階、EC890Jは5分・90分・3時間の3段階から選べます。数字だけ見ると小さな差ですが、使い方によって感じ方は変わります。
たとえば、朝に1杯だけ淹れてすぐ出かけることが多いなら、5分設定があるEC890Jはよりこまめに電源が切れる安心感があります。
逆に、家族分を続けて淹れたり、少し時間を空けてもう1杯という使い方をするなら、30分や90分といった中間設定の違いが使い勝手に影響するかもしれません。
どちらもオートオフ機能自体は備えていますが、「自分のコーヒータイムの流れ」に合う時間設定があるかどうかで、印象は変わります。毎日の動きを思い浮かべながら選ぶと、より納得感のある判断ができそうです。
消費電力の違い(1300W/1350W)
EC885Jの定格消費電力は1300W、EC890Jは1350Wです。
差は50Wとわずかで、どちらも家庭用エスプレッソマシンとしては高出力帯に入るモデルです。
数字だけ見ると違いがあるように感じますが、実際の使い方を考えると体感できるほどの差ではありません。どちらも日本市場向けの100V環境を前提に設計されており、一般的な家庭用コンセントで問題なく使える仕様です。
「電気代が大きく変わるのでは?」と気になるかもしれませんが、この50Wの差で明確な優劣が出るタイプではありません。
出力という点ではほぼ同じクラスと考えてよく、ここは大きな判断材料というよりも、安心材料の確認項目といえそうです。
付属品の構成と共通点・相違点
EC885JとEC890Jの付属品を見比べると、まず基本セットはほぼ共通しています。
どちらにもフィルターホルダー、1杯用/2杯用/カフェポッド用(44mm)の3種類のフィルター、水硬度チェッカー、ミルクジャグ、タンパー、計量スプーンが同梱されており、箱から出せばすぐにエスプレッソもミルクメニューも始められる内容です。
フィルター構成も共通で、1杯・2杯・カフェポッド抽出に対応しています。
EC885Jでは2杯用フィルターが深型設計で、目安量は1杯用約9g、2杯用約15gとされています。EC890Jも同じ3種類を備えており、コールドブリュー抽出時には2杯用フィルター(A15)や専用フィルターを使う仕様です。
特別な追加購入が必要というわけではなく、基本的な抽出スタイルはどちらもカバーされています。
細かな違いとしては、清掃用ツールの名称が異なります。EC885Jはフロッサークリーニングピン、EC890Jはクリーニングニードルが付属。名前は違いますが、どちらもスチーム管先端の詰まりを取るための細いピン状の道具という点は同じです。
全体として、初期セットの充実度に大きな差はありません。
購入後にあれこれ買い足さなくても使い始められる安心感は共通しています。付属品で大きく選び分けるというよりは、「コールドブリューを使うかどうか」など、本体機能との組み合わせで考えるほうが判断しやすい部分といえそうです。
デロンギ デディカ デュオ EC890Jとアルテ EC885Jの違いをまとめて確認
ここまでの違いを振り返ると、EC890JとEC885Jは「土台はしっかり共通しつつ、楽しみ方と操作感に個性があるモデル」と言えます。
最大15気圧ポンプ、抽出時9気圧、3段階の温度設定、サーモブロック構造といったエスプレッソの基礎部分はどちらも共通しています。つまり、エスプレッソそのものの抽出環境は同じラインにあり、「味の土台がまったく違う」という関係ではありません。
違いがはっきりしてくるのは、メニューの広がりと日々の使い方です。
EC890Jはコールドブリューに対応し、エスプレッソに加えて水出し抽出も楽しめます。カラータッチアイコンでメニューを選ぶスタイルなので、ドリンクの選択肢を広げたい人には相性がよい設計です。
一方のEC885Jは、エスプレッソとミルクメニューを中心に、3つの物理ボタンで直感的に操作する構成。コールドブリューには対応していませんが、「迷わず使える安心感」を重視する人にはしっくりきます。
冷たい抽出メニューまで取り入れて幅広く楽しみたいならEC890J。
エスプレッソとミルクメニューを軸に、シンプルな操作で使いたいならEC885J。
最終的には、「どんな一杯を日常に取り入れたいか」と「どんな操作感が心地よいか」。その2つを思い浮かべると、自分に合うモデルが自然と見えてきます。

